お薬の効果・副作用のまとめ

【タキソールの効果・副作用のまとめ】

お薬ぶっく♪では抗がん剤タキソールの効果・働き・公開されている主な副作用症状を入門者向きに解説しております。

◆タキソールの効果・副作用のまとめ♪(もくじ)

⇒タキソールとは?
⇒乳がんの治療薬として有名
⇒タキソールが処方される主な癌の種類
⇒タキソールを服用する際の注意点について
⇒タキソールの主な副作用について
⇒腎機能障害がある場合は要注意

◆タキソールとは?

タキソール(ブリストル・マイヤーズ スクイブ社)はイチイ科の植物の針葉からの抽出物を原料として半合成された「タキサン系」の抗腫瘍剤です。(別称パクリタキセル)

タキサン系薬剤には非常に似た名称であるタキソテールがありますが、タキソールとは異なる薬剤ですので注意が必要です。(タキソテールと明確に分別する為にパクリタキセルと表記されているケースが多い)

◆乳がんの治療薬として有名

タキソールは幅広い抗腫瘍活性を示す抗がん剤であり、特に乳癌に対しては、アドリアマイシンと並んで最も効果のある薬剤です。

製造過程においての難易度の高さから薬剤として製品化されるまでに20年以上の歳月を要した薬剤であり、現在もその製造過程に時間がかかることから価格は高額です。

尚、近年ではこれらの問題の対処として「西洋イチイ」の針葉から抽出した「ドセタキセル」という薬剤も開発されております。

タキソールを服用する際は、薬の効能、及び副作用・副反応などの症状パターンなど、服用の前に正しい薬の知識、働きを把握した上で服用する事が最も大切です。

また、タキソール薬に含まれる成分の働きから、他の薬品との併用を避けるべきケースも存在します。

◆タキソールが処方される主な癌の種類

タキソールを服用する場合の主な使用目的、及び用途は、前項で解説した通り、タキソールに配合されている主成分の作用により「がん治療」に用いられます。

主に使用される代表的ながんとしては、以下のような種類があります。

【タキソールが処方される主な癌の種類】
☆乳がん
☆卵巣がん
☆胃がん
☆食道がん
☆非小細胞肺がん

基本的にタキソールはがん症状の治療を目的として処方されるケースが大半です。

尚、他の薬剤と併用して使用するケースでは、薬剤の組み合わせによって、タキソールの働く作用を強めたり、効果を薄めたりするケースもあるので、持病などによって薬剤の併用をしなければいけないケースに関しては、事前に医師にその旨を伝えておく必要があります。

通常は医師によってこれらの薬剤の併用を確認されますが、もし特に確認も無く薬を処方された場合は、服用前に一度確認を取ることが重要です。

◆タキソールを服用する際の注意点について

タキソール療法をおこなう際の注意点としては、まず前項でご説明しました他の薬物との併用についてです。

併用をした際に、タキソールの作用及び働きを強めすぎてしまう可能性をもつ薬物としては以下のような薬剤があります。

【併用する際に注意すべき薬剤・成分】
☆エリスロマイシン
☆クラリスロマイシン
☆シクロスポリン
☆テルフェナジン
☆ミダゾラム

尚、他の抗がん剤系薬剤との併用は副作用症状を過大させる可能性があるため原則として厳禁です。

◆タキソールの主な副作用について

タキソールは実に様々な副作用症状が確認されている薬剤です。

主な副作用症状として確認されている症状をここで確認しておきましょう。

【主な副作用症状】
☆過敏反応によるアナフィラキシーショック症状
☆白血球数(顆粒球)の減少
☆血小板減少
☆急性腎不全などの重い腎機能障害
☆末梢神経炎(手足のしびれ症状)
☆酔い症状(無水エタノール溶媒の為)

尚、抗がん剤特有の「脱毛」に関しては、治療開始後2~3サイクル程度でほぼ完全に脱毛しますが治療終了後は自然に回復しますので心配はいりません。

◆腎機能障害がある場合は要注意

タキソールの副作用について、再度重要なポイントをおさらいしましょう。

タキソールの服用に関して特に注意すべきポイントとしては、腎機能障害です。

腎臓への負担が確認されておりますから、腎機能障害を持病として持っている場合は、細心の注意が必要となります。

最後にタキソールの服用前に確認しておきたいチェックポイントを以下の表にまとめておきます。

タキソールの効果・副作用のまとめ
処方される主な疾患乳がん
卵巣がん
胃がん
食道がん
非小細胞肺がん
主な副作用症状過敏反応によるアナフィラキシーショック症状
白血球数(顆粒球)の減少
血小板減少
急性腎不全などの重い腎機能障害
末梢神経炎(手足のしびれ症状)
酔い症状(無水エタノール溶媒の為)
その他確認事項腎機能障害・腎臓病がある場合は要注意

◆項目別一覧