⇒リュープリンの基本概要
⇒酢酸リュープロレリンとは?
⇒リュープリン注射をする主なケース
⇒リュープリン注射の持続期間について
⇒主な副作用症状
⇒リュープリンの効果・副作用のまとめ一覧表
リュープリン(武田製薬)は、子宮筋腫、子宮内膜症、前立腺がんなどを改善する目的で使用される薬物の1種です。
リュープリン注射はその主要成分として、「酢酸リュープロレリン」を配合した薬品です。
酢酸リュープロレリンは、分子構造的にペプチドたんぱく質である為、消化管で分解される可能性があり飲み薬にすることはできません。
その為、服用は出来ない為、リュープリンは注射で投与しなくてはいけません。
リュープリン注射を行う際は、正しい知識を持って副作用などの働きを把握する事が非常に重要となります。
リュープリンは酢酸リュープロレリンと呼ばれる成分が配合されている薬剤です。
酢酸リュープロレリンは、子宮筋腫の筋腫細胞の成長を妨げる働きを持っており、保存療法として使用されるケースが存在します。
その為、子宮筋腫や前立腺がんの根本的な治療薬としての位置づけではなく
☆現状の症状の緩和
☆進行の鈍化
が主な趣旨である事を忘れてはいけません。
リュープリン注射をする場合の主な使用目的、及び用途は、前項で解説した通り、リュープリンに配合されている主成分の作用によります。
リュープリン注射が行われる主なケースとしては、以下の病気疾患を発症しているケースが大半です。
【リュープリン注射が行われる主な疾患】
☆子宮筋腫
☆子宮内膜症
☆前立腺がん
☆閉経前乳がん
尚、他の薬剤と併用して使用するケースでは、薬剤の組み合わせによって、リュープリン注射の働く作用を強めたり、効果を薄めたりするケースもあるので、持病などによって薬剤の併用をしなければいけないケースに関しては、事前に医師にその旨を伝えておく必要があります。
通常は医師によってこれらの薬剤の併用を確認されますが、もし特に確認も無く薬を処方された場合は、服用前に一度確認を取ることが重要です。
リュープリン注射は徐放剤と呼ばれる、体内で長期間にわたり薬剤を徐々に放出する薬の構成となっております。
ですから通常の注射のように、毎日注射をする必要がありません。
徐放剤の構成は、直径0.01mm程度のマイクロカプセルによって構成されております。
このマイクロカプセルは「乳酸」・「グリコール酸」と呼ばれる2つの混合物で構成されておりリュープリンの主成分である酢酸リュープロレリンと結合しています。
リュープリン注射を投与すると、このマイクロカプセルは体液によって徐々に溶け始めます。
その為、効果は長期間に渡り持続されるのが徐放剤の構成の大きな特徴です。
但し、徐放剤の最大の持続性は、「約4週間程度」である為、この期間を超える間隔を空けてリュープリン注射を投与した場合、体内ホルモンのバランスが崩れ副反応症状を発症するケースが確認されております。
その為、リュープリン注射の投与に関しては、投与の間隔に関しても細心の注意が必要となります。
リュープリンは医師に処方された容量を守ることが大原則となります。
主要成分である酢酸リュープロレリンの副作用として以下のような副反応を発症するケースも多く見られます。
【酢酸リュープロレリンの副作用症状一覧】
☆頭痛・不眠・めまい
☆ふらつき感を感じる
☆筋肉痛・筋けいれん
☆皮膚に発疹が出る
☆アナフィラキシー様症状
また、リュープリンは特に腎臓疾患に悪影響を及ぼす可能性が高いとされており、「勃起障害」・「睾丸萎縮」・「女性化乳房」などの排尿系疾患を発症している場合は、使用に関して細心の注意が必要となります。
尚、既に服用中で、上記に記載した副作用症状が確認される場合は、薬の使用を中断し、医師の診察を必ず受けるようにしましょう。
これは、糖尿病や白内障などの他の障害が関与しているケースも考えられる為です。
リュープリンの副作用について、再度重要なポイントをおさらいしましょう。
リュープリンの服用に関して特に注意すべきポイントとしては、薬物成分のもつ依存症の危険性がある点です。
人体はリュープリンに限らず長期的に服用を続けるとその成分に対する慣れ症状。
いわゆる効き目の低下現象をおこします。
そして効き目が下がるに従い、容量を増加してしまうケースも多くあり「薬物依存症」と呼ばれる症状を発症してしまうケースがあるのです。
最後にリュープリンの服用前に確認しておきたいチェックポイントを以下の表にまとめておきます。
リュープリンの効果・副作用のまとめ一覧表 | |
---|---|
処方される主な疾患 | 子宮筋腫 |
子宮内膜症 | |
前立腺がん | |
閉経前乳がん | |
主な副作用症状 | 頭痛・不眠・めまい |
ふらつき感を感じる | |
筋肉痛・筋けいれん | |
皮膚に発疹が出る | |
アナフィラキシー様症状 | |
その他確認事項 | 自己判断で容量を増加していくと薬物依存症となる危険性あり |