⇒ルボックスの基本概要
⇒マレイン酸フルボキサミンとは?
⇒ルボックスが処方される主な症状
⇒ルボックス錠を服用する際の注意点
⇒ルボックスの主な副作用症状一覧
⇒セロトニン症候群とは?
⇒アナフィラキシーショックとは?
⇒スティーブンス・ジョンソン症候群とは?
⇒ルボックスの効果・副作用のまとめ一覧表
ルボックス(アステラス製薬)はその主要成分として「マレイン酸フルボキサミン」を配合する薬品です。
脳内神経伝達物質の脳中枢細胞に関与する物質には「セロトニン」の他、「アドレナリン」や「ヒスタミン」などの物質があります。
マレイン酸フルボキサミン成分は、この中でも神経伝達物質であるセロトニンの再取り込みを阻害する働きを持つ国内初のSSRI薬(セロトニン再取込阻害薬)です。
神経系に働きかける薬剤を使用する場合は、その副作用症状について十分な注意が必要となる事は言うまでもありません。
ルボックスの服用に関しては、服用期間、周期、容量などの指導を厳密に受けるので、これらの服用のタイミングを継続的に守る事も副作用を防止する為に大切な事です。
ルボックスの服用に関しては、これら正しい知識を持って副作用などの働きを把握した上で服用する事が非常に重要となります。
ルボックス錠は「マレイン酸フルボキサミン」と呼ばれる成分が配合されている薬剤です。
ルボックス錠に使用されるマレイン酸フルボキサミンは「苦味が強い」のが特徴で効果が現れるまでに2週間程度の期間を要します。
またフルボキサミンは神経伝達物質であるセロトニンの再取り込みを阻害する働きを持つ国内初のSSRI薬(セロトニン再取込阻害薬)です。
SSRIとは、Selective Serotonin Reuptake Inhibitorsの略の事で、新世代抗鬱剤の1種でセロトニンに関する薬剤の1種であるという意味です。
【SSRIとは?】
☆Selective⇒選択的に
☆Serotonin⇒セロトニン
☆Reuptake⇒再吸収
☆Inhibitors⇒抑止物質
ルボックス錠を服用する場合の主な使用目的、及び用途は、前項で解説した通り、ルボックスに配合されている主成分の作用によります。
主に使用される疾患としては、以下のような症状及び疾患があげられます。
【ルボックスが処方される主な症状】
☆うつ病及びうつ状態
☆強迫性障害
☆社会不安障害
☆パニック障害
☆摂食障害
尚、他の薬剤と併用して使用するケースでは、薬剤の組み合わせによって、ルボックス錠の働く作用を強めたり、効果を薄めたりするケースもあるので、持病などによって薬剤の併用をしなければいけないケースに関しては、事前に医師にその旨を伝えておく必要があります。
通常は医師によってこれらの薬剤の併用を確認されますが、もし特に確認も無く薬を処方された場合は、服用前に一度確認を取ることが重要です。
ルボックス錠を服用する際の注意点としては、まず前項でご説明しました他の薬物との併用についてです。
ルボックスとの併用を禁止されている成分には主に以下のような成分があげられます。
【併用が禁止されている成分】
☆塩酸セレギリン
☆パロキセチン
☆チオリダジン
☆チザニジン
また、ルボックス錠は「肝臓病」の持病を持っている患者の場合、症状を悪化させる危険性もあります。
肝臓病の傾向のある方は、医師に事前に申告する事が最重要となります。
ルボックスは基本的に、医師に処方された容量を守り、短期間の服用であれば重度の副作用を起こす事はありません。
これらの精神系の疾患に使用される薬物としては比較的安全性に優れている薬剤であるとも言えます。
ルボックスの副作用症状として確認されている症状には以下のような症状があげられます。
【ルボックスの主な副作用症状一覧】
☆セロトニン症候群(不安・混乱状態・発汗・けいれん・反射亢進・戦慄・頻脈・ふるえ・発熱・協調異常など)
☆意識障害
☆アナフィラキシーショック症状
☆白血球減少
☆血小板減少
☆肝機能障害
☆スティーブンス・ジョンソン症候群
以上の症状に該当する症状を確認した場合は、すみやかに医師の診察を仰ぐ事が重要です。
ルボックスの副作用として確認されているセロトニン症候群(Serotonin Syndrome)とはどのような障害かについてみていきましょう。
このセロトニン症候群とは、脳内のセロトニン機能の異常亢進によって、「中枢神経系」・「自律神経系」を介した様々な症状を発症する症候群です。
セロトニン症候群を発症する起因となる要素には以下のような原因があげられます。
【セロトニン症候群の発症の起因要素】
☆トリプトファンの供給増加
☆セロトニン放出量の増加
☆セロトニン再取り込み機構の阻害
☆セロトニン代謝の阻害(MAOの濃度減少や不活性化)
☆5-HT1A・5-HT2受容体の直接刺激
☆シナプス後膜のセロトニン受容体の感受性亢進
☆ドパミン活性の低下
アナフィラキシーショックとは、血管が拡張し血漿成分が漏れ出ることにより「気道の収縮」・「気道の閉塞」・「気道のむくみ」・「じんま疹などのI型アレルギー症状」などが現れるショック症状のことです。
主なアナフィラキシーショック症状として確認されている自覚症状には以下のような症状があります。
【主なアナフィラキシーショック症状】
☆口唇のしびれ感覚
☆のど詰まり感
☆嚥下(えんげ)
☆両手足末端のしびれ症状
☆心悸亢進
☆悪心
☆耳鳴
☆めまい
☆胸部不快感
☆虚脱感(きょだつかん)
☆四肢の冷感
☆腹痛
アナフィラキシーショックでは主に気道に関わる症状を中心とした自覚症状が現れる傾向にあります。
ルボックスの副作用として確認されているスティーブンス・ジョンソン症候群とは皮膚や粘膜の過敏症である多型紅斑の一種のことで皮膚粘膜眼症候群(ひふねんまくがんしょうこうぐん)とも呼ばれております。
スティーブンス・ジョンソン症候群は円形の紅斑が多発する皮膚病で
☆四肢を中心に紅斑ができる症状
☆全身にわたって紅斑ができる症状
の2つのタイプの症状にわけられます。
スティーブンス・ジョンソン症候群の治療に関しては基本的に薬剤の使用の中止が原則で、使用を中止すると大半のケースで改善が見られます。
薬剤を中止しても改善が見られない場合に限り「副腎皮質ステロイド薬の点滴注射」を使用する治療措置が行われます。
ルボックス錠を服用する際の注意点は、まず副作用の存在を把握すること。
そして医師の指示通りの服用を行うことが大原則です。
比較的多くの種類の副作用症状が確認されているので、服用後体調不良が確認されるケースなどはすみやかに医師の診察をうけることが大切です。
最後にルボックスの服用前に確認しておきたいチェックポイントを以下の表にまとめておきますのでチェックしておきましょう。
ルボックスの効果・副作用のまとめ一覧表 | |
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処方される主な疾患 | うつ病及びうつ状態 |
強迫性障害 | |
社会不安障害 | |
パニック障害 | |
摂食障害 | |
主な副作用症状 | セロトニン症候群 |
意識障害 | |
アナフィラキシーショック症状 | |
白血球減少 | |
血小板減少 | |
肝機能障害 | |
スティーブンス・ジョンソン症候群 | |
その他確認事項 | 稀にセロトニン症候群を発症する可能性がある |